| これはどんな企業や役所にも当てはまるので、今回の会津方面への書道塾研修旅行を通じて感じた幾つかのCSについて考察してみたい・・・。
まず第1は、鬼怒川ライン下りの船頭の客を飽きさせない話術の素晴らしさである。日に焼けた顔は決して人相が良いとは言えず、見たとこ30前後の若者だが自分の仕事に誇りを持ってその日の顧客に精一杯の話術サービスをする。最もわが塾員が相づちが上手いものだから落語ではないが余計に気持ちが乗ったのかも知れないが、本当に楽しい船旅であった。読者の皆様にも是非お勧めしたい。船頭が言うには、『新緑の頃が一番いいよ!』とのことである。
第2は、やはり芦ノ牧温泉の旅館の仲居のおばちゃんである。“入れ歯こそ入れてなさそうだったが、若い頃は美人だったろうなあ。”とは女性を見る目の高い風紀委員の弁だが、3種類のお面と衣装を変えて踊る仕草は何となく動いているだけなのだが、何とも言えずに座を明るくさせる。だから、酔うほどに明るさ抜群の代行などは自ずとおばちゃんに引き込まれて踊り出すと言う具合だった。正にこの旅館の“経済効果”に大きな貢献をしているのである。申し訳なかったのは、これだけやってくれた仲居さんに対して誰もチップをやる者がいなかったことである。それだけCSが高く、チップのことなど気がつかないほど楽しい宴会にさせてくれた功労者なのであった。
第3は、喜多方の“2階建て蔵馬車”を上げたい。頑丈な道産子の農耕馬だが、そばで見ると大きな優しい目をしている。その馬が暑い中を約20人くらいの客を乗せて喜多方の町中を闊歩するのであるが、その光景は忙しい現代にあって観光客にのんびりとした贅沢な時間を与えてくれる・・・。
心が優しい学級委員長などはしきりと馬の苦労を気遣い、“馬が可愛そうだなよ!”と同情していたものの遂に最後まで馬車を降りて自分で歩くことはしなかった。馬車内にはクーラーこそ付いてなかったが外の暑さほどではないので、おそらく馬よりも自分が可愛かったものと推測される。
そして、「道の駅」ならぬ『馬の駅』が途中にあり、馬を休ませニンジンを与えたりして馬と一緒に記念写真などを撮る。その間、観光客はお土産を買ったりするのであるがこれも観光客の取り込みのために喜多方の町を挙げて努力しているCSの追及なのであろう。
こうしてCSについて考察してみると、サービスの過剰、自己満足のおしゃべり、品位のないサービスなどはかえって逆効果となり顧客を失うことにもなる。ほどほどが良いのである・・・。
しかし、今回のCSの目玉は、何はさておき運転手を真面目に精一杯やってもらった3人の塾生と幹事長の企画・運営の見事さであり、他の塾生からすでに来年への期待が高まっている。
それでは、塾長先生による宴席を盛り上げようという一念発起の“隠し芸”サービスはどのような評価が下されるのか?それは今後の塾生の“書道の上達”と“書を通じての定年後の仲間作り”という両面から考えた時に適切な答えが導き出されるのではないか? と思うのだが如何なものであろうか・・・。
“せめて自分の名前と住所くらいは毛筆で恥ずかしくない字を書きたい!”ということから始まった書道塾だが、素晴らしい人達が各人各様の役割を果たし、会津旅行を通じてさらにお互いの人間性に触れ合い、親睦を深めたことは塾の今後の永続と発展に向けて役立つことを期待したい。
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