和菓子処“富久屋”のチャレンジ

2005.12.20

 

東松山には和菓子の店が多く、皆それぞれに個性があって独自色を出しているが、その中でもとりわけ研究熱心な“富久屋”が新たにとても素晴らしい感覚の店を出したので、我々まちおこし研究会はさっそく取材に訪れた。

それは昔から非常に人気のある豆腐屋の一軒家の半分を借りて改装したもので、とても落ち着きのある風情のアンティックムード溢れる日本古来の建築様式の素晴らしい和菓子屋が出来上がった。

まさに今一番センスのいい形の店である。じっくりと写真をご覧いただきたい。

働き盛りの店主の説明によると、自分でイメージを作って、こういった造りに造詣の深い知人と一緒に試行錯誤しながら完成させたのだという・・・。

入口を入ると突き当たりの壁ではなく、裏(表?)の庭の樹木の緑が見える開放的な造り(実は私の家の玄関と同じ発想である)にしたかった!とのこと。
日本的な草花(七草というような感じか?)を植えて、椅子テーブルも置き、季節のいい時期には外で日本茶を飲みながら和菓子を食すことも出来る・・・。
横のレンガ路地との境の壁は漆喰で木目との調和も大変素晴らしい。お陰で横丁路地が引き立ったように感じる。

これからこんな感じの店が幾つかづつ出来ていけば、横丁路地の多い東松山の街は文化的香りと落ち着きのある歩けのまちになっていくのではないか・・・。
比企丘陵に囲まれた緑豊かな東松山に求められているイメージとしては、昔の風情を残しながら佇む横丁路地をいかにして売り出し都会人に見せるか、というような取り組みが街を挙げて大事なのではないかと思うのだがいかがなものであろうか・・・。

この考えに立てば、今回の富久屋の新しい発想はモデルケースとして東松山の商業のあり方に大きな一石を投じたと断言していいだろう・・・。
新しく造ることだけを考えるのではなく、センス良く改造して、人間の営みを刻み込んでいる柱や梁などをそのまま活かして使っていくことは、今の心無い世相に生きている人々にホッとする癒しを与えるという点でも大きな貢献をするし、これからの子供達にはまして必要であると思うのである。